何度くじけそうになってもそのたびに強くなればいい

 苦労の末、ようやく見えてきたものには真の価値があります。

 あなたが人生でもっとも苦労したことは、それを乗り越えたとき、ほかの人を理解したりする最強の力に変わるのです。

 心の痛みがそうです。苦労の末、自分が傷つけられたからといって恨みを抱いても、それで心がラクになることはないということが見えてきたら、あなたは傷ついて怒っている人をきっと温かく包み込めるでしょう。

 貧しさもそうです。苦労の末、自分が貧乏なことは恥ずかしいことではないけれど、それで心が貧しくなることが恥ずかしいということが見えてきたら、あなたはお金に困っている人をきっと勇気づけられるでしょう。

 竹には、成長過程でいくつもの節ができ、それが竹を折れにくくしています。私たちにとって苦労は、竹を強くする節のようなものなのです。

 苦労を恐れず、頑強な節を作り上げましょう。それが支えになれば、いざというときまだ踏ん張れる!という底力がわいてきますよ。

 

文 作家心理カウンセラー宇佐美百合子