いつ会っても明るく前向きな人にも、涙に暮れて過ごした日々は必ずあるもの。いちいち口にしないだけで、だれもがそんな悲しみを呑み込んで懸命に生きているのです。
けれど、どうしても悲しみから抜け出せないときに、キラキラと輝いている人の姿を見ると、なんだか自分だけがポツンと取り残されてしまったように感じることがあるかもしれません。
そんなときは、あえてなにかしなくていいんですよ。
小舟が漂うようにときの流れに身を任せてみませんか?
今から一年も経てば、私が今抱えている悩みなど、およそくだらないものに見えるだろうと、イギリスの詩人サミュエル ジョンソンが言ったように、時間の経過とともに、どんな物事も必ず移り変わっていくのです。
今は悲しみに沈んでいるあなたの心も少しずつ癒やされていくから、ときという偉大な癒やし手の力を信じて回復を待ちましょう。
文 作家心理カウンセラー宇佐美百合子