どんな人でもいつのまにか抱えていると言われるのが負い目。
カウンセリングしていると、全然孝行できていない親に疲れて帰ってくる夫にいっときの感情でのけ者にした友だちに負い目をかんじる…、という話がよく出てきます。そのせいで、へんに遠慮して心の距離を作ってしまっていることがとても多いんですね。
山本五十六は、人はだれでも負い目を持っている。それを克服しようとして進歩するのだと論しました。
負い目は、心をどんよりと重たくするだけのネガティブな感情です。だからいつまでも抱え込んではいけません。負い目という重石の下には、もっと相手にやさしくしたい。これまでの態度をあやまりたい。できるなら何かしてあげたいという温かな気持ちが潜んでいるはずです。
その気持ちだけでも相手に伝えましょう。そうすれば、相手はきってあなたを歓迎してくれて、確実に一歩、距離を縮めることができるから。
文 作家心理カウンセラー宇佐美百合子