世界のあちらこちらにある聖なる山。
神が宿る山々といわれる。
ときを超え、国を越えて、
だれの胸にもしみ入る神々しさを放ってる。
人々は山に入ると、
傷ついたココロをあずけて、
苦しみが軽くなるように、
そっと欲望を沈める。
疲れたカラダをあずけて、
元気にしてくださいと、
手を合わせる。
聖なる山は、
ちっぽけな人間のすることは、
すっかりお見通し。
と、みんな口々にいう。
それはまるで、
タマシイの自分は、
ココロとカラダの欲望をお見通しで、
聖なる山に姿をかりて、
ときどき心身の大掃除をしてくれるんだよ。
といってるように、きこえる。
文 作家心理カウンセラー宇佐美百合子