八方ふさがりだった。
歯をくいしばる気力もなえて、
もうどうなってもいい、と思ったとき、
ひとすじの光りを見た。
気がつくと、
大きな愛に抱かれて、
ただただ、泣いていた。
自分を救えるのは、自分しかいない
なんどもくり返し、
そうつぶやいた。
どこからともなく
生命力がわいてきて、
すくっと立ちあがって歩きだした。
どんな日も、太陽はのぼる。
どんな闇も、かならず明ける。
自分を救うのは、自分。
それを、
けっして疑わない自分。
文 作家・心理カウンセラー宇佐美百合子