雲とわたし

ドラゴンのような形の雲が、

ゆったりと流れていく。

 

ポカンと見とれてたら、

雲に、マヌケ顔を見られた。

 

この前は、

ぶりぶり怒ってる顔で、

 

その前は、

グチャグチャの泣き顔だった。

 

雲は、

どんなわたしも黙って見てる。

 

ぜったいに、

こっちのほうがいい、なんていわない。

 

自分も、気ままに、

クジラになったり

小魚になったりしてみせる。

 

だから、わたしは雲がスキ。

 

 

文  作家・心理カウンセラー宇佐美百合子