絶望すると、
むなしさにおそわれる。
急に光が射さなくなって、
自分だけがとり残されたような気になる。
今は、これ以上動いてもいいことがない。
と感じたら、
流れに逆らわないで、
むなしさの淵に沈んでいよう。
すると、
どこかの時点で、
水中から体がフワッとうかびあがるように、
絶望の淵から、心が浮かびあがってくる。
心のむなしさを表す針は、
振り切ってしまえば、
光に向かって引き戻されるんだよ。
だから、
今は、じっと息をひそめて、
そのときを待とう。
文 作家・心理カウンセラー 宇佐美百合子