だれのことも傷つけないまあるい心で生きていこう

河原の石は、川底を転がるうちに、角がとれてだんだん丸くなっていきます。

 人間も同じように、世間の荒波にもまれるうちに、とんがることがいかに愚かしいかを悟ってしだいに丸くなっていくのかもしれません。

 若いときは、私もゴツゴツした岩のように闘争心をむき出しにして人生を転がっていきました。私の過ちは自分が正しいことをわからせたいという気持ちが先に立って、だれもが、自分は正しいつもりでいるということを考えなかったことです。

 自分は正しいという気概でとんがった態度を取れば、相手の主張も正しいという視点に立って話し合いを重ねてみましょう。すると、お互いのいいところを結合させたベストオピニオンが生まれると思います。

 そんな体験を重ねるうちに、あなたの角が少しずつ取れていくんですよ。

 

文 作家心理カウンセラー宇佐美百合子