土けむりをあげる荒涼とした大地に、
ひょこり現れた
名もしらない野草。
とっても小さいけど、
ものすごい生命力をみせつけて、
いばってる。
雑草と呼ぶのは、
なんだか失礼な気がして、
それとなく、まわりのジャリをはらい、
吹きだした命を歓迎した。
しみじみ、ながめた・・・
すると、
野草の声が聞こえたような気がした。
名も知らない人間よ。
いったい、ワタシとなにがちがう?
宇宙から見れば、
ほんのひととき地球に根を下ろした
おんなじ小さな命じゃないか・・・
文 作家・心理カウンセラー宇佐美百合子